薬の飲み方って?

 プラセボ(偽薬)効果という言葉があります。有効成分が全くない偽薬(にせ薬)を投与したのに、症状が改善する現象のことです。これは、偽薬を「本物」と思い込むことで、単に治った気になるとは少し違うようです。
 あるポルトガルの研究グループから「腰痛患者に、にせ薬と理解したうえで偽薬を飲んでも、腰痛が軽くなる」という結果が報告されました。ただし、偽薬を患者に飲んでもらう前には「これは偽薬ではあるが、パワフルで心身が反応して効果がでる」と説明をしていました。これをどう解釈したらいいのでしょうか。
 これは飲んだら効くという説明に、心身がプラスに反応して症状が改善したと考えられます。もっと言うと、有効と意識することで、自分の身体に組み込まれている自然治癒力を引き出したと解釈することもできると思います。
 「飲んだら効く!」と学習することが、治療効果を高めることは確かなことのようですね。逆に、ろくに効果も知らず真薬(本当の薬)を飲んでも最大限の治療効果は期待できないということでしょうか。患者の皆様も、同じ飲むのならお医者様から処方された薬は「よく効いて病気は治る」と思って飲みましょう!
 後は、祈りでしょうか。